今回は スターリングハウストラストという投資案件について検証していきたいと思います。
実はこれ、紹介者から直接お話伺ったんです、私。
だから時間をかけて徹底的に調べました! 結論から言うとスルーです・笑
ただですね、話を聞く前にNDA秘密保持契約書を結ばされるんです。つまり 聞いた話をこういった場で公開はできないということ。紹介者の方も「ネットに色々書いてるのは契約者ではない(契約者は書けない)。だからネットに書いてあることは嘘」って言ってました。批判記事がほとんどですからね。
が、調べてみると 情報ダダ漏れでした・笑
みなさん、心配なんでしょう。方々で相談してたりして、私が紹介者から聞いた話の9割はネットに出ちゃってます。
契約者ですら心配になって色々書きこんじゃってます💦
というわけで、既に表に出てしまっている情報を中心にまとめていきたいと思います。
スターリングトラストとは?どんな投資?
まず最初に、紹介者によってこの案件の説明にだいぶ違いがあるようです。ファイナンシャルプランナーに紹介されたという方もいらっしゃいます。
ちょっと色々な会社が出てきて概要がわかりにくいのですが、できるだけわかりやすくまとめてみます。
概要と年利・手数料について
イギリスのロイズ銀行に、プライベートバンクを特別なルートで作る。(通常億単位でないと作れない)
ニュージーランドの政府(金融当局)の許認可を受けて、主にニュージーランド国外に住む人々にトラストという仕組みで財産を保全しながら高い利回りで運用する信託を行っている。
銀行名称: The Royal Bank of Scotland plc(RBS)
口座種別: 日本円建て総合口座
最低預入: 300万円(上限10億円)
増額金額: 100万円以上10万円単位
2年は元本(300万)は引き出せないが、毎月利息分の約3万円は自由に引き出せる。
預入期間: 無制限
月利:1% 年率12% の高利回り保証
元本保証
開設手数料: USD1550(初年度のみ)
管理手数料: USD1100(2年目以降毎年)
使用方法: インターネットバンキング
口座開設について
<口座開設に必要なもの>
- ●パスポート(アメリカ国籍、一部の特殊な国の国籍の方は申し込みできません)
- ●住所証明(運転免許証、公共料金、電話料金、クレジットカードの請求書)
- ●VISAかMasterCardのクレジットカード、デビットカード
- ●300万円から10億円までの100万円単位の資金
開設には審査があり、審査で落とされた人も一定数いるようです。
解約について
解約手続きには3ヶ月かかる
2年未満の引き出しには解約費用が発生
解約費用: 1年未満20%、1年以上2年未満10%、3年目以降0%
今のところ解約しても、1年未満解約で20%・2年未満で10%と手数料を引かれて戻ってくるそうですが、
今後は投資金を戻せるかはわかりませんね。
一度解約した人とその家族は2度と契約できない
トラストとは?
Common Law(英米法)による、Trust(契約)の法的活用
- 資産を強固に守る
- 相続を円滑に行う
数百年も続く英国法信託で、法律により資産を守ってくれます。
特にニュージーランドのトラスト制度は、多くの非居住者にとって、非常に有利に規定されており、法律&信託が適用されてかつ手数料の安いニュージーランドの銀行にお金を預ける。
トラストという法で守られているから、自己破産してもここに預けている分は守られる。
贈与税もかからず子孫に財産を残せる。なんて説明を受けた方もいます。
ただし、トラストに守られているという事実を確認する術はなく、紹介者に聞いても証拠はないと言われます。
預け先について
預け先の銀行は、ロイヤルバンクオブスコットランド → サンタンデール銀行 → ロイズ銀行 と2回変わっている。
ロイズ銀行にある GCS(Global Custodial Services Ltd)の口座に預ける
※ Global Custodial Services Ltd =信託会社(受託者) FCAの認可 許認可番号は595875
FCA(金融行動監視機構)認可についてはこちらのサイトで確認できます
運用方法について
年利6%のMTN債権(格付AA)を購入。
その債権に6倍のレバレッジを掛けて同様の債権を購入
レバレッジ分の購入資金は銀行から年利3%で借りる
レバレッジ分で購入した債権は全て銀行の担保に預ける
(6%-3%)×5倍が受託者の運用益となる
購入した債権には償還まで手を付けない。銀行の担保にもしない。
リスクを取っているのは受託者。
引用:詐欺被害 返金 逮捕掲示板
※日本でいうと 三井住友や三菱UFJが格付けAAになります(日本格付研究所(JCR))
内容を知ったところでこんな仕組みは 日本の銀行ではまず扱えないという説明ですが、本当にこんなことできてるのか甚だ疑問です。
送金について
預金者の個人口座は、インターネットバンキングで手続きできます。
Sterlinghousetrust社のHPにログインして、閲覧するものです。ロイズ銀行のHPではありません。
送金した際の記載事項は下記の通りです。(今はロイズ銀行に変わってます)
送金銀行 SANTANDER UK PLC
経由銀行 SANTANDER UK PLC
送金人 GLOBAL CUSTODIAL SERVICES LTD /THE OLD BARN RED HILL MASTERINGBURY
メッセージ欄
INTEREST PAYMENT xxxx-xxxx-x
関係してくる会社について
①Global Currency Exchange Network Ltd 金融セキュリティ会社
②Global Custodial Services Ltd 信託会社(受託者)
③Sterling House Trust 法律事務所?サービス名?
④ロイズ銀行 保管銀行
①はネットバンキングを管轄しているところと思われます。今は Gcpartnersに統合。
このうち FCAの認可を受けているのは、①と②と④です
税金について
日本に住んでいる以上、日本のルールに従わなければいけません。出た利益に対して確定申告が必要です。
にも関わらず
「毎月の金利はガードされてるから税務署に申告しなくても良い」と言われた人も多いです。(当たり前ですが、絶対ダメです!その国のルールに従って納税してください。必ずバレますし、ペナルティは恐ろしいですよ。)
ちなみに、税務署に相談に行った方もいらっしゃいます。
「イギリスで課税された後の金額が入金されているはずだから、外国税額控除が使える」と言われたものの、イギリスにいくら納税してるのかわからず困ったそうです。「自分の納税額が画面上で確認できないというのは明らかにおかしい」と税務署の方に言われたみたいです。うーん、やっぱり税務署からみてもおかしいんですね。
※上記内容は下記サイトに書かれていたことを中心にまとめています。
スターリングトラスト検証
では、いよいよ色々検証していきます。結構突っ込みどころ満載でした(苦笑)
詐欺じゃない!と思わせる点
まず、スターリングトラストが金融庁に登録されてないと批判しているサイトがありますが、スターリングトラストは会社名ではなくサービス名のようですので、登録されてなくて当たり前です。なので、この部分でNGと判断するのは早計かなと思います。
※スターリングトラスト=法律事務所 と説明を受けた方もいます
また 私は聞いたことがありませんが、審査で落とされたという人もいるみたいです。もし詐欺だったら審査で落とすなんてことはなさそうですよね。ただ 落とされたという書き込みの真偽のほどはわかりません。
そして今のところ、出金ができなかったということもありませんし、解約すればきちんとお金がもどってきているようです。今のところはですよ。
会社概要やドメインについて
スターリングハウストラストのロンドンの住所を調べてみました。
登記されてる会社250以上!ペーパーカンパニーの可能性大ですね。
https://www.companieshousedata.co.uk/a/494
スターリングハウスのHPには代表者の名前も写真もありません。
代表者が明確になっていないところと契約結ぶんですかね?契約者には知らされてるんでしょうか…
弁護士や会計士は確認できました。
https://find-and-update.company-information.service.gov.uk/company/09300979/officers
続いてドメイン。スターリングハウストラストのドメイン(sterlinghousetrust.com)をwhoisで検索してみます。結果がこちら。
レンタルサーバー会社名が VODIEN.COM になってますね。では、VODIEN.COM を同様に検索してみます。結果がこちら。
なぜかシンガポールの会社です…NZかUKだったらわかるんだけど、どっから出てきたシンガポール・笑
そして私が一番怖いなーと思ったのが、ネットバンキングのドメイン。
GCS(gcpartners)の公式なログインページ:https://www.gcpartners.co/login/
スターリングハウスから入るログインページ:https://gcen.i-dash.co.uk/
「i-dash」って何ですか???
ログインする際、スターリングトラストのページからしかログインできないみたいです。
GCSのHPから直接ログインできるという書き込みもありましたが、ふざけて嘘の書き込みをしている感が否めません。
少なくとも送金手続きは、i-dashの方からじゃないとできないみたいなんです。
つまり、スターリングハウストラストのHPからログインしている口座情報は 嘘・ダミーの口座というのが濃厚です。
いくらでも指先ひとつで数字を書き換えられるってことです。
開設した口座のログイン情報や口座番号も、なんと スターリングハウスから受け取っているようなんです。
普通に考えて口座のある銀行から通知されないのっておかしくないですか?
少なくともGCSはFCA登録してるので、GSCが受託者であるなら 他社経由でパスワードを渡したりしませんよね。
GCSに問い合わせた結果
GC Partners(GCS+ GCEN)にチャットや電話で問い合わせてくださった方もいます。
「SterlingHouse Trustは、うちが運営しているわけでなく、入出金サービスのお手伝いをしているだけです」と回答をもらった。
引用:詐欺被害 返金 逮捕掲示板
という何とも衝撃的な書き込みもありました。これが本当に問い合わせして得た回答だったとしたら、運営は誰がしてるんだって話です。
GC Partnersに電話で問い合わせた方もいらっしゃいます。
「窓口が違うので答えられない。窓口はSHになります。」と言われたそうです。
ドメインについて質問をしても、こちらのページの窓口はSHの一点張りだったそうです。
やっぱり詐欺なんじゃないかと思うポイント
ここまで読めば、なんか信用できないなと私が判断した理由は明確だと思います。
この案件が安全である根拠として、自分の口座を開設するGCSがFCA(金融行動監視機構)に登録されているからと説明された方。
FCAだから大丈夫だろうと思っている方。
まずもってその認識を改める必要がありそうです。
GSCは、ただ 顧客の依頼で入出金業務を遂行しているだけの可能性が高いです。
しかも、本当にGCSの口座である確信は持てないので、ダミー口座の可能性も否めません。
そもそも ヨーロッパの銀行で非居住者の口座を作ること自体、難しいのが現状です。
マネーロンダリング等に利用されるリスクもありますしね。
運用方法に関しても、12%を預金者に還元するのであれば、15%、20%とかの利回りは確保できないと厳しい中、元本保証を謳っている。
ウォーレンバフェットは22%の利回りを37年だして【投資の神様】と呼ばれてるのに。。。
プロのファンドマネージャーでも年利5%を稼ぐのがやっとです。そこを元本保証で年利12%とか。
こんな風に言い切ってる方もいらっしゃいます。
このSHT社、詐欺を行う会社であることは間違いありませんので、弊社がSHT社を詐欺会社だと名指ししたところで名誉毀損で訴えられる心配もなく、うってつけの教材となりましょう。
むしろ訴えさえして頂ければ、SHT社の全貌が明らかになるだけに今後の被害者を食い止めることができ好都合でしょう。ですのでSHT社の担当者様、訴状をお待ちしております。
引用:投資詐欺の見抜き方(Sterling House Trust社の場合) 1/2
私には、詐欺だと断定することも 安心してお金を預けることもできません。
ただ 詐欺なのでは?という気持ちの方が強いので、心配しながらお金を預けてるのは精神上良くないのでこの案件はスルーしました。
8/3 追記
読者様(口座開設者)より、情報提供いただきました。
情報提供いただき、ありがとうございます。
https://www.i-dash.co.uk/
②本当にGCSの口座であることは送金レポートで確認が取れます。
③口座番号とパスワードがスターリングハウスから送付される理由は
ノミニー制度を活用してスターリングハウスとノミニー契約を締結しているからです。
スターリングトラストに関しては、私は投資しないという判断をしたということもあり
この記事作成以降、情報収集をしてませんでした。
本記事の内容が、古いままで 誤りがあったことをお詫びいたします。
いづれ再度調査して、記事を更新したいと思います。